575: 本当にあった怖い名無し[sage] 2010/02/06(土) 06:31:57 ID:mLI2MriN0
四国の大学に通ってた頃、ふと思い立って実家のある近畿へ久しぶりに帰ることにした





夏だし天気も良かったので快適にバイクで飛ばしてた
親には「夏ごろ帰るわ」ってだけ伝えてあったので、突然帰ってびっくりさせてやろうと企んでてな

昼過ぎに実家の前に着いたら、ぴったりのタイミングで母親から携帯に電話がかかってきた
俺がからかうみたいに
「実は今ちょうど帰ってきててなーw」
って返したら、
「今、婆ちゃんが亡くなったんよ…」
って泣く母親

老人ホームに入ってた婆ちゃんが、なんの前触れもなくスーッと息を引き取ったらしい
突然の事で、老人ホームだったってこともあり家族の誰も死に目に会えなかった

病院までバイクぶっ飛ばして着いたら、直後だったのでまだ死後硬直もない柔らかくてフニャフニャした手を握る事ができたよ
気のせいかもしれないけど、まだあったかかった

実感無くて、葬式でも俺は全然泣けなかった・・・

認知症で何も分からなくなってた婆ちゃん
ボンヤリするか怒るしか出来なかったらしい
婆ちゃんが最後に笑ったのは、ずっと前に帰省したときに俺がふざけて車椅子に乗ってはしゃいでるのを見て、ニコニコしてた時だったらしい
たまらなくなって、その時やっと泣けた

あの日あの時、ふらりと帰省しようと思い立ったことが不思議で仕方ない
あれが虫の知らせってやつだったんだろうか

576: 本当にあった怖い名無し[sage] 2010/02/06(土) 19:40:13 ID:kK6lYDOb0
まあ思い立って行動しても何も起きないこともあるし、起きることもある。
虫の知らせかどうかはわからんが・・・どうせなら死に目にあえればよかったのにな

577: 本当にあった怖い名無し[sage] 2010/02/06(土) 20:21:18 ID:0wMvgaVVP
まだあたたかい手を握れただけでも良かったじゃないか。
きっと何モノかがお膳立てしてくれたのだと思いたい。

578: 本当にあった怖い名無し[sage] 2010/02/07(日) 02:19:09 ID:p8qkBpsU0
天気のいい夏のバイク旅行 ←いいお膳立てしてもらったなぁ

きっと婆ちゃんも福徳積んだいい人だったに違いない。
最後にまだあたたかい内に孫と顔を合わせられたのだから。

>どうせなら死に目にあえればよかったのにな

…一説には、認知症の人の意識は体から外れて遠い土地の人間の顔も拝んでるとか聞いた。
意外と婆ちゃん、寿命は覚悟してて、死に目に会ったら未練が残りそうだったから
すっかりきれいに逝った後に顔合わせたとか。

良い旅立ちだったと思うよ。合掌。

581: 本当にあった怖い名無し[sage] 2010/02/08(月) 13:29:38 ID:zRqmtHQ10
>>578

お前さんの優しいレスのお陰で
>>575
の話はタダでさえいい話なのにもの凄くいい話になった。
このスレの住人は優しい人の集まりだね。

引用元: ・◇ 心霊ちょっといい話 ver.15 ◇




1001: 以下、おすすめ記事をお送りします: 2017年08月02日 09:14 ID:shurabamatome

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