958: おさかなくわえた名無しさん@\(^o^)/ 2017/06/22(木) 00:00:16.12 ID:x0b765+o.net
近頃、痴漢冤罪というものが問題になっているが、
自分が捕まえたのはガチの痴漢だった。
とは言っても、俺は目撃はしていない。





ところは都内某所、時は十年ちょい前のある日曜の夜。
俺は友達の家で遊んだ後、寝る前に軽く晩酌でもと、
最寄り駅のコンビニでビールとつまみを買って家路を辿っていた。
すると背後から「待てー!」という大声。
何事かと振り返ると、メガネで小太りの男が目の前を走ってゆく。
その後を別の男が「待てー!」と叫びながら追いかけてゆく。

これは犯罪がらみかと思った俺も追跡に加わり、ほどなくしてメガネの男を捕まえた。
しかし、俺はそいつが何をしたのか知らないので、
「で、こいつ、何やったんですか」と追っていた男に訊いたが、
興奮状態なのか答えない。
二人してメガネを引きずってゆくと、とあるマンションの前に到着。
マンションの前では若い女性が泣きながら待っていた。
そこでようやく事情が判明。
なんでもその女性が自宅マンションに入ろうとキーを解除していたところ、
メガネがお尻を触ったという。
その悲鳴を聞いてマンションを駆け出してきたメガネを男の人が追いかけ、
途中で俺も加わったという次第。

女性から警察に通報したのだが、
せいぜい来てチャリンコのお巡りさんが二人ぐらいだろうと思っていた俺は仰天。
パトカーがサイレン鳴らして三台もやってきた。
警察が来るまで二人でがっちりホールドしていたメガネ(以下、痴漢)は
ずっと「やってない、やってない」をくり返していたが、
駆けつけた警察官の多さにびびったのか、「すみません、やりました」と自供。

その後痴漢がどうなったか知らないが、あとで刑事から聞いたところによると、
家はまったくの別方向。
帰宅途中で見かけた女性があまりにも好みだったため、
電車を乗り換えてまであとを着け、最終的にケツを触ったとのことだった。
痴漢には仕事もあり、家には年老いた母親と妹がいるという。

痴漢は断罪されるべきだが、母親と妹が不憫でならない。
そんな後先を考えないなんて、やっぱ痴漢って病気なんだなと思った。

最終的に痴漢がどうなったのかは知らないが、そこまでは痴漢の修羅場。
そしてここからは俺と男性の修羅場。


続きます。


959: おさかなくわえた名無しさん@\(^o^)/ 2017/06/22(木) 00:07:25.28 ID:+F2BIsAf.net
できちゃったのかしら

960: おさかなくわえた名無しさん@\(^o^)/ 2017/06/22(木) 00:15:03.03 ID:x0b765+o.net
その場で「ご協力ありがとうございました」と解散かと思いきや、
痴漢、被害者、俺と男性がそれぞれ別々のパトカーに乗せられ、警察署へ。
この時点で夜の十時。
そして事情聴取。
明日は仕事だし、早くしてくれないと困るなーと思いながら事情聴取を受けていた。
もちろん、聴取は俺、男性、被害者、痴漢でそれぞれ別の部屋。
免許をコピーされ、指紋を取られた。
免許のコピーの上に大きく「逮捕者」という判子が捺されていたのはたまげた。

やっと事情聴取が終わって、
これで帰れるのかなと思ったら、今度は「現場検証です」。
再び現場へ戻って、痴漢役の警察官を相手に俺と男性で
「こうやって捕まえました」という再現をして、その都度写真を撮られる。
この時点で午前零時。
ちょっと遅くなったけど明日の仕事には差し支えないかなと思っていたら、
「では署に戻って調書を作りますので……」

警察署に戻り、調書作成。
すぐに終わるだろうと思っていたが、これにたいへんな時間がかかった。
なんでも逮捕者、被害者、被疑者の証言が合致するまでやるようで、
最終的に全てが終わったのは、夜も明け始めた午前六時。
いつもならば起きる時間だ。

パトカーでアパートまで送って貰ったはいいが、
結局一睡もせずに、予期せぬ徹夜でグロッキーのまま出勤。
職場には「昨夜はこんなわけで」と事情を説明したが、
その日は仕事にならなかった。

余談だが、学生の頃は徹夜でカラオケした後そのまま授業なんて平気だったけど、
やっぱり歳なんだなぁと実感。

しかし、何が腹立つって、
俺たちが徹夜で調書作成していたその数時間前に、
痴漢は留置所に入って寝ていたということ。
十数年経った今、その痴漢がどうしているのか知る由もないが、
もし会うことがあったら「お前のせいでこんな目に遭ったぞ」と切々と訴えてやりたい。

まあ、俺の担当だった刑事が面白い人だったことと、
その後に捜査協力費としていくらか貰えたことが救いかな。

でも、こんなんじゃ積極的に犯罪捜査に協力しようなんて人も
減っちゃうんじゃないかな、と思った当時であった。


ちなみに、痴漢はもちろん、
被害者とも一緒に捕まえた男性とも、その後一度も会っていない。

961: おさかなくわえた名無しさん@\(^o^)/ 2017/06/22(木) 00:15:30.77 ID:x0b765+o.net
>>959
ご期待に添えず申し訳ありませんねw

962: おさかなくわえた名無しさん@\(^o^)/ 2017/06/22(木) 00:22:43.69 ID:C5HGu1PI.net
大変お疲れ様でした!
これh確かにたまらないなあ

963: おさかなくわえた名無しさん@\(^o^)/ 2017/06/22(木) 00:57:45.47 ID:X1gbAjsV.net
明日仕事がありますんでって帰れないものなのかな。

964: おさかなくわえた名無しさん@\(^o^)/ 2017/06/22(木) 01:14:02.86 ID:ht6P93md.net
だから被害者も殆ど全て泣き寝入り

979: おさかなくわえた名無しさん@\(^o^)/ 2017/06/22(木) 21:47:15.22 ID:x0b765+o.net
>>958>>960の者です。

>>963
「もう少しで終わりますから」という言葉に騙されズルズルと……っていう感じでしたw

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引用元: ・今までにあった修羅場を語れ 34話目




1001: 以下、おすすめ記事をお送りします: 2017年06月30日 10:14 ID:shurabamatome

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